こんにゃくがダイエットに効果的な理由とは?
こんにゃく芋を原材料として作られるこんにゃくを食べることによって、多くのダイエット効果が期待できます。
こんにゃくの食物繊維で太りにくい体質に!
こんにゃくといって、多くの方が真っ先に思い浮かべるのが「食物繊維のかたまり」というイメージではないでしょうか。 これは、腸内で消化することができないグルコマンナンという成分が、こんにゃくに多く含まれているからです。 どれくらい食物繊維が豊富かというと、こんにゃくを100g食べるとレタス2玉分に相当する食物繊維を摂ることができます。
食物繊維には、水分に溶けない不溶性食物繊維と水分を含んだときにゼリー状に変化する水溶性食物繊維があります。 こんにゃくに含まれる食物繊維は、水分を含むことで容量が膨らむ不溶性食物繊維になります。 そのため、腸内の活動を活発にするはたらきがあるので、便秘を改善することができるのです。

また、グルコマンナンには便秘を改善するはたらき以外にも、多くのダイエット効果が期待できます。 そのひとつが、ご飯などから吸収される血糖値を緩やかにするはたらきです。 ごはんのおかずにこんにゃくを食べることによって、豊富な食物繊維が血糖値の急上昇を防ぐ効果があります。
そのため、血糖値を下げるために分泌されるインスリンも抑えられます。 インスリンは、血糖値を下げるはたらきのほかに、血液中に余った糖質を体脂肪として溜め込もうするはたらきもあります。
また、グルコマンナンには血糖値そのものや血液中に含まれるコレステロールを抑える効果があるという研究結果があります。 このことから、食物繊維がもつ糖質の吸収を緩やかにするはたらきに加えて、グルコマンナンに含まれる血糖値を下げるはたらきが、太りにくい体質作りに役立ちます。
低カロリーのこんにゃく
こんにゃくは、カロリーがほとんど含まれていない食べ物で、100gあたりたったの5kcalしかありません。 ちなみに、ご飯茶碗1杯分のカロリーをこんにゃくで取るためには、約3.4kgのこんにゃくを食べなければなりません。 そのため、料理のなかにこんにゃくをかさ増し食材として取り入れることで、食事による摂取カロリーを大幅に抑えることができます。
豊富な食物繊維や極端に低いカロリーにばかり注目があつまるこんにゃくですが、意外にもミネラルが豊富な食べ物でもあります。 とくに、女性が不足しがちなカルシウムとそのはたらきをサポートするマグネシウムが豊富に含まれています。 カルシウムやマグネシウムをしっかりと摂取することによって、生理痛を和らげる効果が期待できます。
こんにゃくは正しい食べ方をしよう!
ダイエットのためにこんにゃくを食べる前には、「アク抜き」が必要かどうかを確かめるようにしましょう。
アク抜きでこんにゃくの臭み解消
こんにゃくの原材料であるこんにゃく芋には、アクが含まれています。 そのため、実際にこんにゃくを調理する前には、下準備としてアク抜きをしましょう。
ただ、市販されている最近のこんにゃくのなかには、アク抜きが不要のものもあります。 パッケージなどに表記されている調理方法や原材料などを、あらかじめ確認しておくとよさそうです。
また、こんにゃく独特の臭いが苦手という人もいるのではないでしょうか。 その場合、アク抜きが不要のこんにゃくだったとしても、下茹ですることである程度臭いを取り除くことができます。
こんにゃくの食べ過ぎには注意
ダイエットに効果的なこんにゃくですが、1日あたり「板こんにゃく1枚」まで食べることができます。 これは、こんにゃくの主成分であるグルコマンナンが、1日あたりの摂取上限が5g程度とされているからです。
グルコマンナン由来の食物繊維は、腸のなかで膨らんで糖質や脂肪の吸収を和らげるはたらきがあります。 しかし、こんにゃくを食べ過ぎてしまうと、糖質や脂肪だけでなく、健康のために大切なビタミンやミネラルなどの栄養素まで吸収しにくくなる恐れがあります。
腸のなかで膨らみ、便の量を増やすはたらきがあるこんにゃくの食物繊維ですが、食べ過ぎると逆にお腹が緩くなることがあります。 さらに、腸のなかで消化されにくいグルコマンナンは、過剰に食べてしまうと腸閉塞を引き起こす原因になります。 ダイエットに効果的とはいえ、こんにゃくを食べすぎると体調を崩してしまう可能性があるので、気をつけたいポイントを頭のなかに入れておきましょう。
こんにゃくも食べ順を意識して
適量を守ったうえで、こんにゃくの食物繊維パワーを最大限に引き出す食べ方としては、ご飯などの炭水化物よりも先に食べる方法があります。 先にご飯を食べて、後からこんにゃくを食べると、食物繊維が糖質の吸収を和らげる効果があまり発揮されません。 そのため、先にこんにゃくを食べておき、腸内で食物繊維が膨らんだところにご飯などの炭水化物を入れるようにしましょう。
また、つるつるとして舌触りがいいこんにゃくですが、しっかりと噛んで食べることも大切です。 腸内で消化されにくいこんにゃくを、大きなかたまりのまま飲み込んでしまうと、腸内を通過しにくくなり、腹痛の原因などなります。 食物繊維を細かくかみ砕いてから飲み込むようにすると、腸内でうまく膨らむようになり、便秘改善の効果をさらに引き出すことができます。
もちろん、たくさん噛むことによって、満腹感が得られやすくなる効果も期待できます。 食物繊維が膨らむことで感じる満腹感との相乗効果によって、食事の量を抑えることができるはずです。
ダイエット向きの「こんにゃくの食べ方」
こんにゃくはアレンジしやすい食材なので、食べ続けていくうちに飽きない工夫を取り入れていきましょう。 なかでも、食欲を満たしつつ摂取するカロリーを抑える食べ方に、「お肉の代わり」にこんにゃくを調理する方法があります。
こんにゃくをお肉に変える「氷こんにゃく」
まずは、こんにゃくを「お肉の代わり」にするための準備方法を見ていきましょう
- 板こんにゃくを適当なサイズにカットします
- 保存容器にこんにゃくを入れ、冷凍庫で1日以上凍らせます
- 冷凍したこんにゃくはお湯もしくは自然に回答します
- 解凍後、こんにゃくをキッチンペーパーで包みます
- 手でよく絞り、こんにゃくの水分を取ります
こんにゃくをカットするときのサイズですが、市販されているお肉をイメージするといいかもしれません。 料理に合わせて、手切りしたり、ベーコンのようにカットしたり、ひき肉のように細かくカットしたりする方法があります。
また、こんにゃくを「お肉の代わり」にするコツですが、解凍後にしっかりと水分を取ることです。 こんにゃくに水分が残っていると、油を使った調理で水分が跳ねてしまい、やけどをする可能性があるので気を付けましょう。
それでは、実際にこんにゃくを「お肉の代わり」に使った料理レシピを、いくつか見ていきましょう。
こんにゃくの唐揚げ(鶏肉の唐揚げ風)
- 凍らせたこんにゃく(手切りで一口大):8個
- 塩:小さじ1/4
- しょうゆ:大さじ1/2
- 日本酒:大さじ1/2
- 砂糖:小さじ1/2
- すりおろしたにんにく:適量
- すりおろしたしょうが:適量
- 片栗粉:適量
- 油:適量
材料(2人分)
- 塩、しょうゆ、日本酒、砂糖、にんにく、しょうがを混ぜ合わせます
- ポリ袋などに凍らせたこんにゃくと1を入れて、しっかりと揉みます
- そのまま10分つけて、味をなじませます
- こんにゃくに片栗粉をまぶします
- 油であげて完成です
作り方
こんにゃくステーキ
- 凍らせたこんにゃく(2cm幅にカットしたもの):4枚
- 焼肉のタレ:適量
- すりおろしたにんにく:適量
- 油:適量
- 黒コショウ:少々
材料(2人分)
- 2cm幅にカットしたこんにゃくに、格子状の切れ目を入れます
- 焼肉のタレとすりおろしたにんにくを混ぜ、ソースを作ります
- こんにゃくにソースをつけます
- 油を敷いたフライパンで、両面に薄く焦げ目がつくくらいまで焼いたら完成です
作り方
こんにゃくの生姜焼き(豚肉の生姜焼き風)
材料(2人分)
- 凍らせたこんにゃく(ベーコン状にカットしたもの):10枚
- たまねぎ:1/2個
- しょうゆ:大さじ2
- 日本酒:大さじ1/2
- みりん:大さじ1/2
- しょうが:1片
- 油:適量
- たまねぎをくし型切りにします
- しょうがをすりおろします
- しょうゆ、日本酒、みりん、しょうがを混ぜて、タレをつくります
- こんにゃくをタレにつけます
- 油を敷いたフライパンで、たまねぎがしんなりとするまで炒めます
- タレにつけたこんにゃくを入れて焼きます
- 残ったタレを絡めて完成です
作り方
こんにゃくで内臓からキレイにダイエット!

食物繊維のかたまりともいえるこんにゃくは、低カロリーで便秘改善の効果も期待できるダイエットフードです。 いろいろな調理方法とも相性が合うので、こんにゃくの味に飽きない工夫を取り入れながら積極的に食べるようにしましょう。
ダイエットのため脂っこいお肉をガマンしたいときには、ぜひご紹介したレシピを参考にして、こんにゃくを「お肉の代わり」にしてみませんか?
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