じゃがいもの栄養素は?本当にダイエット効果はあるの?

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じゃがいもは、野菜の中でも「いも類」に属する食材です。ポテトサラダ、じゃがバターなどアレンジレシピも豊富で、多くの人に愛されていますね。
一方で、「糖質制限ダイエット」や「低炭水化物ダイエット」など、炭水化物や糖質の摂取量を制限する減量法においては、じゃがいもが敬遠されていたり、摂取量を減らすように求められる食材となってしまう事実もあります。
しかしそんなじゃがいもには、ほかにも優れた栄養素が含まれており、中にはダイエット効果を期待できるものもあるといわれています。具体的にどのような栄養素があるのか、その栄養素によって得られる効果について見ていきましょう。
カリウム
カリウムはミネラルの仲間です。体内の老廃物や塩分を排出する効果があり、老廃物や塩分の蓄積によって生じるむくみを解消させることができます。
また、同じく塩分の過剰摂取によって引き起こされる高血圧の予防にも効果を発揮し、ダイエットだけでなく、体を健康的に維持する目的でも積極的に摂ることが勧められているようです。
ビタミン類
意外かもしれませんが、じゃがいもにはビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ナイアシン、葉酸、パトテン酸、ビタミンCなどのビタミンが含まれています。
ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ナイアシン、葉酸、パトテン酸は「ビタミンB群」と呼ばれ、代謝アップを助けたり、コレステロール値を低下させる作用があります。ビタミンCは抗酸化作用があり、コレステロール値を下げる作用もあります。
中でもビタミンCの配合量は多く、じゃがいも1個におけるビタミンCの配合量は、蒸しで15mg、水煮で21mgとなっています。
また、ビタミンCは熱に弱い栄養素ですが、じゃがいもに含まれるビタミンCはでんぷん(炭水化物)に包まれているため、加熱しても壊れにくいという特長があります。
食物繊維
食物繊維には、「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」があるのですが、じゃがいもには両方の食物繊維がバランス良く含まれています。
水溶性食物繊維は、腸内環境を整えて、コレステロール値を下げたり、血糖値の上昇をゆるやかにする作用があります。一方、不溶性食物繊維は、腸内活動を活発にし、排便を促す働きをします。
これらの作用により、便秘解消へつながり、お腹周りをすっきりさせることができるのです。
これらの食物繊維は、じゃがいもは皮の部分に多いといわれています。しかし、じゃがいもの芽や芽付近や皮に「ソラニン」という毒が含まれている場合があります。そのため、じゃがいもの皮はむいて食べるようにしましょう。
クロロゲン酸
クロロゲン酸はポリフェノールのひとつです。クロロゲン酸は抗酸化作用があるといわれています。また、血糖値の上昇を抑えたり、体内に脂肪を溜めにくくする効果もあります。
このため、アンチエイジング効果を期待できるだけでなく、メタボリックシンドロームを予防したり、太りにくい体を作るサポートをしてくれます。
じゃがいもの気になるカロリーは?

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じゃがいもの主成分は「でんぷん」です。でんぷんは炭水化物として扱われています。炭水化物と聞くと糖質が多く、太りやすいイメージがあるかと思いますが、じゃがいもは比較的カロリーが低いといわれています。
文部科学省が提供している『食品成分データベース』によると、主ないも類の100gあたりのエネルギーは次の通りです。
種類 | カロリー |
---|---|
じゃがいも | 76kcal |
里芋 | 56kcal |
さつま芋 | 140kcal |
長芋 | 65kcal |
同じいも類でも差はありますが、じゃがいも100gは100kcal以下であることがわかります。このため、適切な量を摂れば、急激に太る心配はあまりしなくてよいといえるかと思います。
じゃがいもを食事に取り入れるポイント

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摂り過ぎには注意
このように、じゃがいもには意外な栄養素が豊富に含まれており、ダイエット効果も期待できるといってよいでしょう。しかし、炭水化物でもあるので、摂り過ぎは血糖値を上昇させ、コレステロール値も上げることになるので、太る原因になります。
このため、適切な量を摂ることが大切になってきます。1日100g、個数でいうと1個を目安として摂るとよいそうです。
いろんな野菜と一緒に摂る
そして、このじゃがいもに他の食材をたくさん併せた料理を作ることをおすすめします。
たとえば、食物繊維の多い野菜やキノコ類、カリウムが豊富な野菜などと一緒に摂れば、栄養バランスのとれた料理になりますし、少量でも満腹感を得られたり、減量効果をより引き出すことにつながります。
またじゃがいもは、カレーなどのスパイシーな料理に使われて相性がよいですが、じつはそのような料理もダイエットには最適のようです。というのも、辛味成分には脂肪燃焼効果があるためです。
スパイシーな料理を作る際も、栄養価の高い食材を多く加えることがポイントです。
調理方法にも注意
しかし、そんなじゃがいもを使った料理を作る際は、調理法にも注意が必要です。フライドポテトのように油を多く使ったり、ポテトチップスやパイなど油分が多かったり、糖分が多めのお菓子にすることは控えましょう。
じゃがいもを使ったダイエット向けメニューについては、後述しますので参考にしてくださいね。
ダイエット向けじゃがいもメニューのレシピ6選

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じゃがいもを取り入れるポイントを押さえて頂いたところで、ここからはじゃがいもを使ったダイエット向け料理のレシピを6つご紹介したいと思います。気になる料理から試してみて、具材をプラスしてみたり、アレンジしてみてくださいね。
1.おから入りポテトサラダ
じゃがいもの食感に似ているおからを入れれば、低カロリーなポテトサラダを作ることができます。
また、食物繊維が多いキャベツも加えればかさ増しになるので、食べ応えがあります。ほかに加えている野菜としてにんじんがありますが、カリウムが豊富なきゅうりを入れてみたり、つけ合わせにトマトを加えても良いでしょう。
- 詳しいレシピはこちら:おから入りポテトサラダ
2.野菜たっぷりカレー
カレーも工夫すればダイエットの味方になってくれます。
具材をたっぷりにすることがポイントですが、玉ねぎなどのデトックス効果のある野菜、ピーマンや生姜など脂肪燃焼効果のある食材、食物繊維が豊富なキャベツやきのこを入れると効果的です。
また、カレーには欠かせないお肉もたんぱく質が豊富なものを使うとより良いでしょう。
ただし、ご飯(お米)の量はいつもより少なめにするようにしましょう。
- 詳しいレシピはこちら:野菜たっぷりダイエットカレー
3.じゃがいもと鮭のクリーム煮
じゃがいもはクリーム煮にするとおいしいですよね。しかし、いつもの生クリームを使ったクリーム煮にしてしまっては、ダイエット効果はあまりありません。
代わりに豆乳を使えば、カロリーが抑えられ、かつ、たんぱく質やイソフラボンという代謝アップをサポートしてくれる栄養素が豊富なクリーム煮に仕上げることができます。
加える具材として、鮭を入れることもポイントです。鮭には「オメガ3脂肪酸」という良質な脂肪酸が含まれ、摂っても太りにくいとされています。
また、「アスタキサンチン」という鮭の赤み成分には、体を錆びにくくする作用があるといわれており、アンチエイジングに効くと最近話題になっています。
じゃがいも料理を作る際は、油分を控えめすることがポイントとお伝えしましたが、このような良質の油分であれば適量摂っても太る心配はありません。具材を炒めるための油も、洋風の料理に最適で、良質な脂肪酸を含むオリーブオイルを使うとより効果的です。
- 詳しいレシピはこちら:ダイエット中でも安心!鮭のクリーム煮込み
4.じゃがいも入りサバ缶スープ
温かいスープは代謝を上げるのに効果的です。じゃがいもを含めた具材たっぷりのスープを作ってみましょう。
ここでご紹介するのは、サバの水煮缶とダイエット効果のある野菜(にんじん、玉ねぎ、小松菜)を入れたスープのレシピです。
サバ缶は今、ダイエット食材として人気があります。というのも、サバに含まれる脂肪酸は良質であり、太りにくいといわれているからなのです。
これらの食材に加え、キムチを加えてピリ辛にすることもポイントです。脂肪燃焼を促進できますし、キムチに入っている乳酸菌は便秘解消にも役立つので、より減量効果を期待できるかと思います。
- 詳しいレシピはこちら:簡単!鯖缶で韓国風スープ☆ダイエットにも
5.ピーマンとじゃがいもの炒め物
先程も紹介したように、じゃがいもに含まれるビタミンCは熱に強いので、炒め物にしても栄養価が失われにくくなっています。ここでご紹介する炒め物は、ピーマンとパプリカをたくさん加えています。
ピーマンの辛味成分には脂肪燃焼効果があり、パプリカにはビタミンCが豊富なので、じゃがいもと併せれば栄養価の高い炒め物を作ることができます。
炒めるときに良質な脂肪酸を含むごま油を使うことにより、中華風の炒め物にできることはもちろん、太りにくい炒め物に仕上げることができます。
- 詳しいレシピはこちら:中華風じゃがいもとピーマンの炒め物
6.きのこたっぷり肉じゃが風
じゃがいもを使った和食といえば、肉じゃがですよね。しかし、ここでご紹介したいのは、お肉を使わず、きのこをたっぷり入れた肉じゃが風の料理レシピです。
使うきのこは、しめじ、エリンギ、舞茸です。どれも食物繊維が豊富なのですが、中でも舞茸はダイエット食材として話題になっています。水溶性食物繊維の一つである「βグルカン」と、脂肪燃焼効果を高めるビタミンB2を豊富に含んでいるからなのですね。
そんなきのこ類を多く入れれば、お肉がなくても食べ応えがあって、かつ、ヘルシーな肉じゃが風料理を作れてしまいます。
- 詳しいレシピはこちら:マイタケの洋風肉じゃが風
じゃがいもを食べてダイエットをした人の口コミ

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実際にじゃがいもを取り入れてダイエットに取り組んだ人は、どのような結果になったのでしょうか。じゃがいもダイエットに取り組んだ人の口コミを集めてみましたので、ここでご紹介したいと思います。
一月で6kg痩せた。じゃがいも食べてた。
— 名無しさん (@pointsmens) 2017年2月21日
プロテイン置き換えダイエットとふかしじゃがいもはおなかが空かなくてよい。
— yuming楽曲研究(^^)かえで (@yumijobim1207) 2014年11月10日
2.5キロ痩せた。明日は沢山歩く。
参考にφ(.. )メモシテオコウ RT @xxxchiiiiinaxxx: @syukachans 野菜の重ね煮教えてもらた!塩ときのこ類とほうれん草とじゃがいもを煮込んだやつと玄米毎日食べてたら1年で20キロ痩せたって言ってた!
— ゆかちゃん ♥ (@syukachans) 2011年9月6日
じゃがいもは、やはり糖質制限ダイエットでは抜くべきとされているためか、食べないで痩せたという声もあったのですが、運動を取り入れたり、工夫して食べたら痩せたという声もありました。しかし中には、1食をじゃがいもだけにした、1日じゃがいもを5個だけ食べたら痩せたというような、じゃがいもを単独で食べる方法を取っていた人もいました。
じゃがいもはダイエットをサポートする一食材として、料理に取り入れることがポイントです。単独で摂っていては栄養不足になりかねないので、食べ方には注意をする必要があるかと思います。
じゃがいもは適切な量を摂れば太らない!

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いかがでしたか?太るイメージのあったじゃがいもの見方が変わりましたでしょうか。
意外にも栄養価があるため、適切な量を摂り、食べ方も工夫すれば減量効果を実感できることと思います。
この機会にじゃがいもを取り入れた料理を作って、減量を目指してみてはいかがでしょうか。
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