食べなきゃ痩せる?身体へもたらされる影響とは?

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食べないということは、つまり断食をすること。
断食によって食事をしなければ、体内へ栄養を取り入れないことになります。
もちろん、食べていないので体重を減らすことにつながります。
そして、ほかにも多くの影響があります。それはメリット?それともデメリットなのでしょうか?
じつは、断食をすることで、身体にとってさまざまな効果を得ることができるのです。
まずは断食の効果について5つに分けてご説明していきましょう!
食べなきゃ痩せる?断食の効果①:食生活の改善
断食によって一定期間食べ物を断つことで、これまでの食生活を一度リセットすることができます。
「ついついドカ食いしてしまう・・・、でもやめられない。」
このような悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか?
太っている人は、知らず知らずのうちに食べすぎていたり、カロリーの高いものばかりを食べていたりと食生活に問題があることが多いです。
ドカ食いや高カロリーな食事は健康にもダイエットにも悪影響を及ぼしてしまいます。
そうゆう方は断食に挑戦してみるとよいでしょう。
あとでの紹介しますが、断食は導入期間と復食期間を設けて行うことが一般的です。
断食期間を終えて通常の食事に戻していくときに、「なんか、胃が小さくなった気がする」「以前よりも食べられなくなった」「少しでお腹いっぱいになる」という声もよく耳にします。
また、すっきりした状態をキープしたいという想いから、以前よりも食事に気を使うようになったというケースもあるでしょう。
断食によって、これまでの不健康な食生活を一度リセットすることで、食生活の改善が期待できるのです。
食べなきゃ痩せる?断食の効果②:体内のデトックス作用
断食を行うことにより、腸に食べ物が入ってこない状態になります。
そのため、いつもは食べ物が入ってくることによって栄養の吸収に忙しかった腸が、食べ物を吸収すること以外の働きができるようになるのです。
そこで腸は、腸の中に長期間存在している宿便を取る動きを行うのです。
つまり、腸の中がデトックスされていく効果があります。
そして、宿便が体外に排出されると、腸の吸収力もアップします。
この腸の吸収力が高まっているときに、身体にいい影響を及ぼす食べ物や栄養補助食品、サプリメントなどから栄養を摂取することによって、健康への効果も高まるのです。
体内がデトックスされると心もすっきりとし、軽やかな1日を送ることができるみたいですよ。
食べなきゃ痩せる?断食の効果③:脂肪燃焼の働き
以外かもしれませんが、一定期間正しく断食を行うことで、脂肪を燃焼してくれる効果を期待することができます。
人間の身体は脂肪を燃焼する際に、脂質よりも糖質の方が先にエネルギー源として利用されていきます。
その糖質は、食事によって摂取されているものと、筋肉のなかに存在しているものがあります。
断食を行うことによって、体内に入ってくる糖質の量が少なくなります。その結果、脂肪燃焼の際に、糖質を使い切ってエネルギー源が脂質へと変わるのです。
また、断食には身体に必要ない分のコレステロールを排除してくれる働きもあります。
コレステロールとは脂質の一種であり、体内へと吸収されるコレステロールを減らすことにより、ダイエットの効果を得ることができるのです。
食べなきゃ痩せる?断食の効果③:脳内の疲労解消
断食を行うことにより、胃や腸を休めることができるほか、脳内もすっきりすることができるといわれています。
脂肪を燃焼したときに作られるケトン体という成分によって、脳内のα波の割合が多くなり、リラックス効果を得られるためです。
そのため、すっきりとした爽やかな気分を味わうことができるのです。
もし行き詰まっている方や、一度心をすっきりしたいという方も、試してみてはいかがでしょうか。一度リフレッシュすれば、良いスタートが切れるはずです。
食べなきゃ痩せる?断食の効果⑤:若返り遺伝子のスイッチオン
最後に注目したいのは若返りの効果についてです。
最近の研究によって、断食をすることで若返り遺伝子ともいわれている「サーチュイン遺伝子」の働きが活発になることがわかってきました。
この研究については、NHKBSプレミアム「美と若さの新常識」でも特集され、断食のダイエット以外における効果について注目されています。
じつは歴史は深い!さまざまな理由で行われる断食

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食べなきゃ痩せるだけじゃない!宗教的行為としての断食
断食は、もともと宗教的行為として一定の人々に親しまれてきました。
宗教的な断食、精神的な理由の断食は紀元前から人間の習慣として存在する。
ウィキペディアによると、なんと断食は紀元前から人々の習慣になっていたみたいですね。
その歴史は深く、昔の人々も断食によってさまざまな効果を得ていたのでしょう。
そして現在は、断食の用途の幅が広がり、医療方法としても親しまれています。
また、断食は僧侶の修行としても行われています。
比叡山延暦寺で行われる荒行「千日回峰行」では、これに挑んだ僧侶は9日間の断食不眠に成功したみたいです。
いったい何キロ痩せたのか気になりますが、とてもすごいことですよね・・・。
食べなきゃ痩せるだけじゃない!アスリートが行う断食
また、アスリートも減量や肉体改造、パフォーマンスの向上を目的に断食を取り入れることがあるといいます。
よく知られているのが、ボクサーではないでしょうか。
試合前の減量のために短期間で確実に効果を出す方法として断食を行うみたいです。
食べないことで何キロ痩せるのか?

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先程も紹介したように、断食は減量(ダイエット)以外にもいくつかの効果が期待できます。
しかし断食は、修行で行うにせよ、トレーニングで行うにせよ、ダイエットとして行うにせよ、辛いと感じてしまうものです。
そのため、ダイエットをしたいと考えている方は、断食によってどれほど体重が減少するのか、気になるところではないでしょうか?
では、食べないことで一体どのくらい体重が落ちるのでしょうか?
食べなきゃ痩せる!断食で体重が減ったという声は多数
よし、4キロ痩せた
— りあべあ (@Nikorun666) 2018年2月5日
私まじで変わるから
今日で断食5日目
断食はじめてから2kg痩せたww
— chan🐴 (@chanchanchan46) 2018年2月5日
プチ断食今日してたら朝から1キロ痩せた〜
— にゃみ (@nyaminyami06) 2018年1月19日
4キロちょい歩いたからかな⋆*
ツイッターではこのように、数日の断食によって1〜4kgの減量に成功したという声が見られました。
また、タレントの住谷杏奈さんは定期的に断食(ファスティング)を行っているようで、7日間の断食で3.9kgの減量に成功したとブログで報告していました。
人それぞれ、体格や生活スタイル、断食の方法が違うので、「断食によって何キロ痩せる」というのを断言するのは難しいでしょう。
しかし、このように、数日で結果を出すという意味では、断食は効果があることがわかります。
ここで1つの疑問が浮かんできます。
この「数日で体重が減った」というのは、本当に身体の脂肪が減っているのでしょうか?
食べなきゃ痩せる?断食で体重が減っても、脂肪が減っているわけではない?
一般的には、1kgの脂肪を落とすためには7,000kcalが必要といわれます。
摂取する脂肪のカロリーですが、栄養学では脂肪1gは9kcalで計算します。
体の脂肪には約20%の水分が含まれていますので実際はその80%、すなわち脂肪1gは7kcalで燃焼させることができます。
いずれにしても、脂肪1gを減らすだけで7kcal必要なわけですから、運動での減量にはかなりの努力が必要です。1kgの脂肪を落とすためには7000kcal必要なわけで、運動だけで痩せるのは非常に難しいのがわかります。
また先程も紹介したように、断食を始めると先に体内の糖質がエネルギー源として使用されるため、脂肪がエネルギー源となるには時間がかかるのです。
つまり、先程のツイートのように「数日で体重が減った」というのは、「脂肪が減った」というわけではなさそうです。
では、何によって体重が減ったのでしょうか?
次で、数日で体重が減ったという中身と断食の危険性・注意点ついて触れていきましょう。
食べないことは危険?断食のリスクとは?

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今まで説明してきた通り、断食は数日で体重が減る以外にも、頭や心がすっきりしたり、体内がデトックスされたり、食生活が改善されたりなど、さまざまな効果がもたらされます。
そのため、医療やトレーニング、ダイエット、修行など、多くの目的で断食が行われる場合が多いです。
しかし、一歩間違ったやり方で断食をしてしまうと、身体に悪影響をもたらす可能性があります。エネルギーの不足による思わぬ体調不良を招く危険性もあるのです。
では実際に、断食にはどのような危険が潜んでいるのでしょうか?
食べなきゃ痩せる?断食の危険①:筋肉が減る
断食を行うことで、食事による栄養が体内へ取り込まれなくなってしまいます。そのため、生活をするために必要なエネルギーが不足してしまうのです。
そうなると身体は、そのエネルギー不足をどこかで埋め合わせしようとします。その時、まずはじめに使われるのが体内にある糖質です。これは先程も紹介しました。
この体内にある糖質ですが、その多くが筋肉の中に蓄えられているのです。
つまり、断食をすることによって、先に筋肉が減っていってしまうということになります。
先程紹介したいくつかのツイートで「数日で体重が減った」というのは、体の中の水分や筋肉が減ったと考えることができます。
食べなきゃ痩せる?断食の危険②:代謝が低下し、リバウンドの可能性
筋肉はエネルギーの消費を助ける働きをしてくれています。
筋肉が少なくなってしまうということは、エネルギーが消費されにくくなり、代謝も悪くなってしまいます。
代謝が悪い状態だと、最終的に通常の食事に戻したときに、食べたものが身になりリバウンドを起こしてしまいます。
そのため間違った断食は、代謝が悪くなるほか、リバウンドをしてしまう可能性が非常に高いのです。
断食だけがダイエットではないので、「空腹が我慢できない」「食べないのはツラい」という方は無理にする必要はありません。
食べなきゃ痩せる?断食の危険③:思わぬ体調不良の危険
また、断食は知識がない状態で行うと、頭痛や低血糖症などといった体調の不良を引き起こしてしまう場合もあります。
血糖値が正常の幅よりも低くなってしまったときに発症するこの病気は、集中力がなくなったり、眠気が現れたり、おかしな行動を起こしてしまったり、痙攣、昏睡状態に陥るといった危険があります。
そして断食を行うことにより、心臓の規則的なリズムが乱れる不整脈といった病気を発症する恐れもあります。
不整脈を発症してしまうと、動悸、めまい、運動機能の低下などの症状が見られます。
このような症状にならないためにも、正しい知識を持った人のアドバイスを受け断食を行いましょう。
食べなきゃ痩せる?断食ダイエットのポイントは?

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これまで説明してきたように、メリットもデメリットもある断食ダイエット。
断食ダイエットは、健康的に痩せて、リバウンドしないためにも、守るべきルールがいくつか存在します。そう、ただ単に食事を摂取しなければいいというわけではないのです。
ちゃんと効果を得るためにはどのような点に注意して取り組めばよいのでしょうか。4つの視点から解説します。
食べなきゃ痩せるは危険?断食ダイエットのポイント①:専門家のアドバイスを受けること
「食べなきゃ痩せる」というのは非常にシンプルでわかりやすいダイエット方法です。
ただこれまで述べたように、正しい知識取り組み方をしなければ、健康を犠牲にしてしまう可能性もあります。
やはり、痩せてかつ健康であることが理想的なダイエットといえるので、必ず正しい知識を持った方のアドバイスを受け、そのとおりに実践するようにしましょう。
食べなきゃ痩せるは危険?断食ダイエットのポイント②:健康第一
断食ダイエットを行うには、心身ともに健康な状態である必要があります。体調が悪い状態で行ってしまうと、体調が悪化する恐れがありますし、それ以上の大きな病を引き起こしてしまう可能性もあるのです。
そのため、絶対に健康状態が良好の日に実践してください。
食べなきゃ痩せるは危険?断食ダイエットのポイント③:仕事日は避ける
そして、おすすめは週末に行うことです。
平日に仕事がある社会人の方は、金曜の夜から食事を減らして、土曜日に本格的な断食を行うなど、仕事がない日に行いましょう。
なぜなら、仕事は想像以上にエネルギーを使うからです。食事を取らないということは、仕事において最大限のパフォーマンスを発揮できない可能性があります。
また、仕事でエネルギーを大量に消費しながら、断食ダイエットでエネルギーを補給しないとなると、体調不良を引き起こしてしまうかもしれません。そのため、ご自身のことを考えても、ゆっくりと過ごすことができる休日に行うのがおすすめなのです。
食べなきゃ痩せるは危険?断食ダイエットのポイント④:断食日数で効果が変わる
断食ダイエットは行う期間によって効果が変わってきます。
1日や数日の断食ではデトックス効果が、6日だと大きな脂肪燃焼効果が発揮されるといわれています。そして期間が伸びるほど、比例して体重も落とすことができます。
しかし日数が長くなるほど、心身への負担は大きくなるため、ご自身の身体や専門家の方と相談しながら期間を決めてくださいね。
食べなきゃ痩せる?プチ断食ダイエットの正しいやり方とは?

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短期間で痩せたいという方が行うダイエット方法として、プチ断食ダイエット(ファスティングダイエット)が挙げられます。
これは、数日に集中してダイエットプログラムを行うため、短期間で結果を出したいと思っている方におすすめのダイエット方法です。
プチ断食ダイエット(ファスティングダイエット)とは?
プチ断食ダイエットとは、一定の期間食事を摂らないダイエットのこと。
一度お腹の中を空にすることによって、ダイエットや健康など、さまざまな効果をもたらそうというダイエット法なのです。
もともと、一定の期間の食事やある特定の食品の摂取を断つ宗教的行為として、人々のあいだで行われてきました。それが派生して、現在の断食ダイエットが生まれたのです。
最近ではプチ断食ダイエットのことを、ファスティングダイエットともいいます。
ついつい食べ過ぎてしまうという食生活を改善したいと思っている方、胃腸をゆっくり休めたいと感じている方、頭や体をリセットしたいと思っている方などにもおすすめのダイエット方法です。
食べなきゃ痩せるはダメ!断食は専門家のアドバイスを受けること
そして先程述べた通り、断食は正しいやり方で行わなければ、身体へ悪影響をもたらしてしまいます。正しいやり方を知っている専門家のアドバイスを受け、その通りに実践することが重要なのです。
実際に行った方は、食生活が改善されたり、身体がすっきりしたりと多くの効果を実感している方が多いようです。では正しい断食ダイエットとは、どのように行えばいいのでしょうか?
では、ここで初心者の方におすすめのプチ断食のやり方についてご説明していきます。長期間断食を行う場合は、専門の施設で行う必要があるので、施設に問合わせてみてください。
初心者におすすめ!プチ断食のやり方~準備期間
断食ダイエットを行う際に注意しておきたいのが準備期間中の食事です。
断食を始める前の準備期間中に消化しにくいものなどを食べてしまうと、期間が短いと断食中に胃腸の中がからっぽにならない恐れがあります。そうするとせっかく食べるのを我慢してても効果が得られないかもしれないのです。
そうならないためにも、準備期間中は消化に良い食材を摂取しましょう。最大限効果を発揮できる環境で、プチ断食を行ってくださいね。
そして、朝食は普通に食べて構いません。昼食は腹八分目までに抑えて、夕食はいつもの食事の半分位の量にしましょう。また、水分をたくさん摂取することを意識してくださいね。
初心者におすすめ!プチ断食のやり方~本断食
いよいよ、本断食に突入です。断食中は飲み物以外、体内へ入れてはいけません。
この日は激しい運動をするのは控えて、室内でゆっくりと過ごしましょう。
しかし、どうしてもなにか食べたくなってしまった場合は、酵素ドリンクやスムージーを飲むのがおすすめです。酵素ドリンクやスムージーには、カロリーを最低限に抑えた状態で、生活するのための栄養素を体内へと摂取することができるのです。
初心者におすすめ!プチ断食のやり方~復食期間
断食が終わったあとの復食期間の食事にも注意してください。ここで油断してはいけませんよ。
断食が終わってすぐに通常の食事に戻してしまうと、リバウンドしてしまう確率が極めて高くなります。
なぜなら、断食期間中、体内は栄養素が足りていない状態のため、すぐに通常食に戻すと今まで以上に栄養が吸収されやすくなってしまうからです。
朝食は、お粥などといった流動食を摂取するように心掛けてみてください。野菜ジュースやヨーグルトなどを摂取することもおすすめです。
野菜ジュースは身体に必要な栄養を摂取できますし、ヨーグルトは、腸内環境を整えて、免疫力を高める効果もあるのです。
そして昼食・夕食と量少なめを意識して、徐々に通常の食事へと戻していきましょう。
コーヒーやジュース、お酒やお菓子を飲み食いするのも控えてくださいね。
メリットもデメリットも理解して、健康的な断食を!

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断食は、さまざまな目的で行われており、歴史がある健康法です。
そして、その歴史が物語る通り、体重が減るほかにも、多くの身体にとって良い効果を得ることができるのです。
しかしやり方を一歩間違えてしまうと、体調不良を引き起こしたり、病気にかかってしまったり、身体へ悪影響を及ぼしかねません。
その中でご紹介した、痩せる目的で行う断食ダイエットは、準備期間・本断食・復食期間すべて気を抜かずに行うのが、成功への道になります。例えば、本断食として1日なにも食べなかったからといって、復食期間で大量に食事を摂ってしまうと、体重が戻ってしまうどころかそれ以上にリバウンドしてしまう恐れもあるのです。
逆に、知識を持つ人のアドバイスを受けながら正しい方法で断食ダイエットを行うことで、食生活の改善、体内の浄化・修復、脳の疲労解消、脂肪燃焼といった嬉しい効果を得ることができるのです。
断食の目的が何にせよ、その危険性もしっかりを理解をして、実施していってくださいね。
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